実務未経験の薬剤師は最初に何を覚える?私が教わった仕事の順番

薬剤師の働き方

私が仕事を教わった順序

私は、薬剤師としての実務経験がほとんどない段階でパート勤務を始め、次の順に仕事を教わりました。

① パソコン・分包機の使い方と調剤の流れ
② 監査の進め方
③ 服薬指導と薬歴の記載
④ 疑義照会の進め方

これは私の勤務先での一例です。
最初からすべてを任されたわけではなく、教わりながら担当する範囲を広げていきました。

① パソコン・分包機の使い方と調剤の流れ

最初に教わったのは、パソコンや分包機の操作と、調剤の基本的な流れでした。

処方内容をパソコンで確認する方法や、薬を取りそろえて監査へ回すまでの手順を覚えました。
一包化する場合は分包機を使い、散剤や水剤などの調剤は、実際の業務の中で少しずつ教わりました。

医薬品の補充などをしながら、薬の場所や外見、名称も覚えていきました。
この段階では監査や服薬指導を担当せず、まずは調剤の流れを繰り返し経験しました。

② 監査の進め方

調剤の基本的な流れを安定して行えるようになってから、監査を教わりました。

最初は、比較的時間に余裕がある処方を担当し、やり方を教わりながら監査を行いました。
私が監査した後に、ほかの薬剤師にも確認してもらいました。

正確さと一定の速さを保てるようになったと判断されてから、担当する処方の範囲が広がりました。

③ 服薬指導と薬歴の記載

服薬指導は、ほかの薬剤師が行う様子を見学するところから始まりました。
私が監査した薬について、患者さんに何を確認し、どのように説明するのかを見て、その後にポイントを教えてもらいました。

その後は、監査から服薬指導までを自分で担当するようになりました。
服薬状況や残薬、体調の変化などを確認し、説明した内容とともに薬歴へ記録することも覚えました。

調剤、監査、服薬指導、薬歴の記載と、一つずつ担当する範囲が広がり、仕事の流れがつながっていきました。

④ 疑義照会の進め方

疑義照会も、ほかの薬剤師の支援を受けながら経験しました。

処方内容について確認が必要になった際は、まずほかの薬剤師に相談し、問い合わせる内容と伝え方を整理しました。
処方医への確認は自分で行い、その間も近くで支援してもらいました。

確認後には、回答に基づく処方内容の変更や記録まで見てもらいました。

問い合わせる内容の整理から、回答を受けた後の対応までを、支援を受けながら経験できたことが、その後の仕事に役立ちました。

仕事を覚える中で難しかったことと、役立った工夫

薬の名称と外見を結びつける

最初に苦労したことの一つは、医薬品の名称と外見を一致させることでした。
薬の場所に加えて、錠剤の色や形、印字や刻印も覚える必要がありました。

名称から連想しにくい識別コードについては、自分で語呂合わせを考えました。
繰り返し扱ううちに、少しずつ名称と外見が結びついていきました。

質問への回答に必要な情報を探す

患者さんから薬について質問されたときは、知識だけでなく、情報の探し方にも不慣れでした。

添付文書やインタビューフォームを使うことは知っていましたが、どのような情報がどこに載っているかまでは把握していませんでした。
まずはその二つを開き、必要な情報を探すところから始めていました。

資料を読んでも解釈に迷う場合や、その内容を患者さんにどう説明すればよいか分からない場合は、ほかの薬剤師に相談しました。
必要に応じて、別の資料も確認しました。

情報を調べる経験を重ねながら、資料の内容と使い方に慣れていくことが必要でした。

作業を中断しても、忘れずに再開する

仕事の途中で患者対応などが入り、別の業務へ切り替えることにも難しさがありました。
目の前の対応を終えた後に、中断した作業を忘れず再開する必要があるためです。

私は、可能であれば切りのよいところまで進めてから中断し、途中で離れる場合は、どこまで終えたか、次に何をするかをメモに残しました。
作業の区切りには、手元や周囲を見て、途中の仕事が残っていないかも確認しました。

分担できる仕事は、ほかの職員に依頼することもありました。
一人で急いで片づけようとするより、正確さを保ちながら進めることが大切でした。

その場のメモを、見返せるノートに整理する

教わった内容は、ポケットサイズのメモ帳に書き留めていました。
その場では、きれいにまとめることよりも、手順や注意点を忘れないうちに残すことを優先しました。

後から別のノートに整理し、勤務前に読み返したり、職場で手順を確認したりしました。
実際に仕事をして気づいたことも書き足し、見づらくなったらまとめ直しました。

メモには患者さんの個人情報を書かず、職場の外へ持ち出しても問題のない内容に限っていました。
同じ方法を取り入れる場合も、記録や持ち出しについて勤務先の規則を確認する必要があります。

繰り返し見直すうちに手順が身につき、現在はノートを開いて確認することがほとんどなくなりました。

こうした工夫を続けるうえでも、分からないことをその場で質問できる環境は、大きな支えでした。

一通りの業務に慣れるまで、半年から1年ほどかかった

必要なときに相談しながら、日常業務を進められるようになった

私が「一通りできるようになった」と感じるまでには、およそ半年から1年かかりました。

目安になったのは、勤務先で日常的に扱う多くの処方について、調剤、監査、服薬指導、薬歴の記載までを、大きく迷わず進められるようになったことです。
服薬指導で確認する項目や説明する順序も、自分の中で整理されてきました。

ただし、あくまで当時の勤務先で、私が担当していた業務の範囲での話です。
初めて見る処方や判断に迷う内容まで、すべて一人で対応できるようになったわけではありません。
必要な情報を調べ、ほかの薬剤師にも相談しながら、日常業務を進められるようになったという意味です。

当時は勤務日数が限られていました。
同じ半年でも、勤務日数や担当する業務、職場の教育方法によって経験の積み方は変わるため、この期間は私の場合の目安です。

一人の時間帯を任されたのは、基本的な業務を覚えてから

薬剤師が私一人になる時間帯を任されたのは、調剤、監査、服薬指導などの一連の業務を行えるようになってからでした。

一人の時間帯でも、判断に迷ったときは、ほかの薬剤師へ電話で相談できました。
現場には一人でも、相談先はありました。

それでも、複雑な処方や難しい質問への対応には負担を感じました。
確認や情報検索に時間がかかっても、その間の調剤や患者対応を、その場で分担できる薬剤師がいないためです。

仕事に慣れてからも、自分で進められる範囲を見極め、必要なときに相談できることが大切でした。

仕事を覚えるためにも、教わり、相談できる職場を選ぶ

私が仕事を覚えてこられたのは、自分でメモを取り、復習したことに加えて、段階を踏んで教わり、分からないことをその場で質問できたことが大きかったと思います。

機器の操作から始め、監査ではほかの薬剤師に確認してもらい、服薬指導は見学してから担当しました。
疑義照会も、問い合わせの前後を含めて支援してもらいました。
こうした環境が、経験を積む支えになりました。

これから職場を探すなら、勤務日数や給与だけでなく、誰から何を教わるのか、自分の勤務時間帯に相談できる相手がいるかも確認しておきたいところです。

教育体制や人員配置を自分だけで調べることに不安がある人には、転職エージェントへの相談をおすすめします。
実務経験と希望する働き方を伝え、基礎から教わりたいことや、一人での対応に不安があることも具体的に相談してください。
求人票では分からない点は、担当者に応募先への確認を依頼しましょう。

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最初から一通りの仕事ができる必要はありませんでした。
大切だったのは、一つずつ教わり、確認しながら担当できる仕事を増やしていけることでした。

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